スペルが覚えられない子の
攻略法
何回書いても覚えられない。テストでは惜しいスペルミスばかり——。 それ、暗記力のせいじゃありません。戦法が最初から無理ゲーなだけです。
日本語のかなは「書いてある通りに読む」文字です。だから日本の子は「文字=音の写し」という経験しかありません。そこへ、音と綴りの対応がぐちゃぐちゃな英語が来る。すると多くの子は、単語を「意味のない文字の並び」として丸暗記し始めます。s-t-u-d-y を電話番号みたいに覚えている状態。これは誰でも忘れます。
まず診断:その単語、声に出して読める?
書けない単語を、まず読ませてみてください。ここで2タイプに分かれ、打ち手が全然違います。
「10回書き」より効く覚え方
① 音節で割ってから書く
長い単語はそのまま覚えない。im・por・tant のように音のかたまりで割る。10文字が「3つの部品」になります。
② 不規則な単語は「わざと綴り通り」に読む
Wednesday は「ウェド・ネス・デイ」、friend は「フリ・エンド」。昔からある裏ワザですが効果は抜群で、子どもにはギャグとしてウケます。読まない文字も、心の中では読んでおく。
③ 写す回数より、隠して思い出す回数
おすすめは 見る → 言う → かくす → 書く → チェック の5ステップ。「隠して書く」は思い出す練習そのもので、記憶への残り方が写経とは別物です。3回で10回写しに勝ちます。専用の印刷シート(無料)を用意しました。
④ 間違う場所「だけ」に印をつける
スペルミスは単語全体では起きません。because なら au、beautiful なら eau。その子が毎回落とす1〜2文字にだけ色をつけて、そこだけ意識する。「全部覚え直し」が「1文字の注意」に変わると、心理的なハードルが10分の1になります。
⑤ パターンで束ねる
night・light・right は「-ight ファミリー」として1つの型で。1語ずつ覚えるより、型で覚えるほうが圧倒的に軽い。頻出の型はフォニックス教室のSTAGE 4にまとめてあります。
⑥ そもそも「書ける必要のある単語」を絞る
入試では、読めればいい単語と、書ける必要がある単語は別物です。英作文は自分が綴れる単語で書けばいい(単語を選べるのが英作文のいいところ)。「全部書けるように」はやめて、書く用の単語を絞る。ここの取捨選択は戦略なので、迷ったら診断で一緒に決めましょう。
おうちの方へ:それでも極端に定着しないとき
書きながら音を同時に言う、指で空中に大きく書く、1回のセットを5語以下にする——と「多感覚・少量」に振ってください。それでも書くことだけ極端に苦手な場合は、読み書きの得意不得意には生まれつきの個人差(ディスレクシア傾向)がある可能性も頭に置いて、量で責めないであげてほしいのです。怠けではありません。タイピングという逃げ道を許すのも立派な作戦です。
うちの子はどっちのタイプ?と思ったら
答案のスペルミスには「音のつまずき」か「手順のつまずき」かが表れます。答案の写真1枚から、つまずきの正体と次の一手をカルテにしてお渡しします。
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