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親の関わり方COLUMN #02

「勉強しなさい」が効かない、たったひとつの理由

言えば言うほど、子どもが動かなくなる。あの現象には、ちゃんと理由があります。 やる気の「順番」の話です。

最初に結論から言います。 「勉強しなさい」が効かないのは、お子さんが反抗的だからでも、怠けているからでもありません。 やる気が出る「順番」が、逆になっているからです。

やる気→できる、ではなく。できるかも→やる気

多くの人は「やる気が出れば、できるようになる」と考えます。 だから、やる気を出させようとする。声をかけ、ごほうびを用意し、ときには叱る。 でも、1,300人以上の子どもたちに伴走してきて、私はこの順番が逆だと確信しています。

やる気は、「できるかも」と思えた後に生まれます。 逆ではありません。 点数がずっと低くて、「どうせムリ」が積み重なっている子に 「やる気を出せ」と言うのは、閉まっているフタの上から水を注ぐようなものです。 注げば注ぐほど、あふれてお互いがしんどくなる。

「どうせムリ」は、性格ではなく状態

無気力に見える子は、本当はサボっているのではなく、 「頑張ったのに報われなかった」経験を人より多く積んでいるだけのことが多いんです。 挑戦して、伸びなくて、また言われて。この繰り返しの末に、心にフタをして自分を守っている。 つまり「どうせムリ」は性格ではなく、状態です。状態なら、変えられます。

変え方はシンプルで、「小さく、確実に、できるところ」から解決すること。 本人も「ヤバい」と自覚している英語の点数を、いきなり全部ではなく、 つまずきの根っこ1ヶ所だけ直す。 すると「あれ、できるかも」が生まれて、フタが少し緩みます。 やる気の芽が出るのは、その後です。

親は「監督」をやめて、「観客」に戻っていい

じゃあ親には何もできないのかというと、逆です。とても大事な役割があります。 それは、指示を出す監督ではなく、小さな変化に気づいて言葉にする観客でいること。

「昨日より10分長く机にいたね」「この問題、前は解けなかったよね」。 評価でもお世辞でもなく、事実をそのまま返す。 子どもは、親が思っているよりずっと敏感に「見ていてくれているか」を感じ取っています。

「勉強しなさい」をやめるのは、諦めることではありません。 効かない一手をやめて、効く一手に替えるだけ。 その最初の一手は、お子さんのつまずきの正体を知ることから始まります。

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