「塾に行ってるのに、英語だけ伸びない」の正体
塾には通っている。宿題もやっている。なのに英語だけ、ずっと横ばい——。 8,000枚を超える答案を採点してきて分かった、その「本当の理由」の話です。
まず、最初にお伝えしたいことがあります。それ、お子さんの努力不足ではありません。 そして、塾が悪いわけでもありません。
塾の授業は「全員に効く平均的な処方箋」です。カリキュラムがあり、進度があり、 みんなで同じ道を進む。それで伸びる子は、ちゃんと伸びます。 でも英語だけ伸びない子には、共通点があります。 「その子固有のつまずき」が、平均的な処方箋の外側にあるんです。
同じ「60点」でも、原因はまったく違う
私はこれまで8,000枚以上の英語答案を採点してきました。 その経験から言い切れることがひとつあります。 同じ60点でも、答案の中身は一人ひとり全然違う。
単語は書けているのに、語順がぐちゃぐちゃな子。 文法問題は解けるのに、長文になると雰囲気で読んでいる子。 知識はあるのに、「どうせ間違える」と空欄にしてしまう子。 点数は同じでも、打つべき「最初の一手」は全員違います。
ところが点数しか見ないと、処方箋は全部同じになります。 「もっと勉強しなさい」「単語を覚えなさい」。 これは、痛みの原因を調べずに「とりあえず湿布」と言っているのと同じです。 効かないのは当然で、しかも本人は「やってるのに伸びない」経験を積み重ねて、 どんどん自信を失っていきます。
答案は、お子さんからの「手紙」です
私が答案1枚にこだわるのは、そこに点数の裏側にある情報が全部書いてあるからです。 どこで手が止まったか。どんな順番で単語を並べたか。消しゴムの跡はどこに集中しているか。 答案は、お子さんが無意識に書いた「ここでつまずいてます」という手紙なんです。
つまずきの正体が特定されると、面白いことが起きます。 やることが「全部」から「ひとつ」に絞られるので、子どもの心理的なハードルが一気に下がる。 そして小さく解決できたとき、「あれ、できるかも」が生まれます。 伸びない子に足りないのは努力ではなく、この「できるかも」の最初の一回です。
親御さんにできる、今日からの一歩
もし今日、ひとつだけ持ち帰っていただけるなら、これにしてください。 点数ではなく、答案の中身を見る。 どこが合っていて、どこから手が止まっているのか。 それを責めるためではなく、「原因を一緒に探す」ために眺めてみてください。
原因が分かれば、親も子も、責め合わなくてよくなります。 「勉強しなさい」の代わりに「ここからやってみようか」と言えるようになる。 その入口は、いつだって答案1枚です。
お子さんの答案、1枚だけ見せてください。
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